若年性脱毛症?20代で薄毛になる私

まさか自分がと信じられませんでした。まだ20代前半、友人たちと遊びや学業に励む毎日の中で、ふと鏡を見たときに感じた違和感。以前よりも分け目が目立つような気がする、シャンプーの時の抜け毛が増えたような気がする。最初は気のせいだと思いたかったのですが、日を追うごとにその不安は大きくなっていきました。インターネットで「20代 薄毛」と検索すると、AGA(男性型脱毛症)や若年性脱毛症といった言葉が目に飛び込んできます。自分に当てはまるのではないかという恐怖と、まだ若いのにどうして、という焦りが入り混じり、誰にも相談できずに一人で悩む日々が続きました。特に周囲の目が気になり始め、帽子が手放せなくなったり、人の視線が自分の頭に向けられているのではないかと過敏になったりもしました。思い返せば、当時の私は生活習慣が乱れがちでした。アルバイトや課題に追われ、食事は不規則でインスタント食品に頼ることが多く、睡眠時間も平均して5時間程度。ストレスも溜め込みやすい性格で、将来への漠然とした不安を感じていました。これらの要因が、もともと持っていた薄毛の素因を加速させたのかもしれません。このままではいけないと一念発起し、まずは皮膚科を受診することにしました。医師からは、やはりAGAの初期段階である可能性が高いと診断されました。ショックでしたが、同時に原因がはっきりしたことで、少しだけ気持ちが楽になったのも事実です。医師のアドバイスのもと、生活習慣の改善に取り組み始めました。バランスの取れた食事を心がけ、できるだけ早く寝るようにし、適度な運動も始めました。また、処方された治療薬も根気強く続けました。すぐに劇的な変化があったわけではありませんが、数ヶ月経った頃から、抜け毛の量が少し減ってきたように感じ始めました。そして半年後、美容師さんからも「以前より髪にハリが出てきましたね」と言われ、心底ほっとしたのを覚えています。20代での薄毛は本当につらい経験でしたが、自分の体と向き合い、生活を見直す良いきっかけにもなりました。今は、無理をしすぎないこと、自分の心と体の声に耳を傾けることの大切さを胸に刻み、日々を過ごしています。