ミノタブ（ミノキシジル内服薬）によるAGA治療を開始し、発毛効果を実感した後、「いつまで服用を続ければ良いのか」「服用を中止したらどうなるのか」といった疑問や不安を持つ方も多いでしょう。残念ながら、ミノタブの服用を中止すると、多くの場合、治療によって得られた発毛効果は徐々に失われ、薄毛が再び進行してしまう、いわゆる「リバウンド」が起こる可能性が高いと考えられています。ミノタブは、AGAの体質そのものを改善するわけではなく、服用している期間中に発毛を促進し、ヘアサイクルをサポートする対症療法的な薬剤です。そのため、服用を中止すると、薬剤による発毛促進効果がなくなり、AGAの進行が抑えられていなければ、元の薄毛の状態に戻っていく傾向があります。この効果の消失までにかかる期間には個人差がありますが、一般的には服用中止後数ヶ月から1年程度で、治療開始前の状態に近づいていくと言われています。では、ミノタブの効果を持続させるためにはどうすれば良いのでしょうか。最も確実な方法は、「医師の指示のもとで服用を継続する」ことです。AGAは進行性の脱毛症であるため、効果を維持するためには長期的な治療が必要となる場合が多いです。ただし、漫然と服用を続けるのではなく、定期的に医師の診察を受け、効果や副作用の状態、今後の治療方針について相談しながら進めていくことが重要です。場合によっては、効果が安定してきたら、医師の判断でミノタブの用量を減らしたり、他の薬剤（フィナステリドやデュタステリドなど）との併用で維持療法に移行したりすることも考えられます。また、ミノタブだけに頼るのではなく、AGAの進行を抑制するフィナステリドやデュタステリドを併用することで、ミノタブ中止後のリバウンドをある程度抑えられる可能性も期待できます。さらに、生活習慣の改善（バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理、禁煙など）も、頭皮環境を健やかに保ち、治療効果をサポートする上で重要です。ミノタブの服用中止を検討する場合は、自己判断せず、必ず処方を受けた医師に相談してください。医師は、患者さんの状態や希望を考慮し、最適なアドバイスをしてくれます。AGA治療は長期戦になることが多いですが、医師との信頼関係を築き、根気強く向き合っていくことが大切です。