妊活中にAGA治療をどのように進めていくか、あるいは一時的に中断するかは、非常にデリケートな問題であり、自己判断は禁物です。必ずAGA治療を行っている医師と、パートナーが通院している産婦人科医（または不妊治療専門医）の両方に相談し、専門的なアドバイスを受けることが不可欠です。医師に相談する際には、以下の点を明確に伝えるようにしましょう。妊活中であること、または近々妊活を開始する予定であること。現在服用しているAGA治療薬の種類と用量、服用期間。パートナーの年齢や健康状態、不妊治療の状況（もしあれば）。AGA治療に対する自身の希望（継続したい、一時的に休薬したいなど）。これらの情報を伝えることで、医師はより具体的なアドバイスをしやすくなります。医師からは、おそらくAGA治療薬が精子に与える影響の可能性、パートナーや胎児への影響の可能性、休薬する場合の期間の目安、休薬中にAGAが進行するリスクなどについて説明があるでしょう。その上で、個々の状況に合わせて、治療を継続するか、薬剤を変更するか、一時的に休薬するかといった方針を一緒に決定していくことになります。もし、内服薬による治療を一時的に中断する場合でも、AGAの進行を完全に放置するのではなく、代替療法を検討することも可能です。例えば、「ミノキシジル外用薬」は、全身への吸収がごく微量であり、精液への影響はほとんどないと考えられているため、妊活中でも比較的安全に使用できるAGA治療法の一つとされています。ただし、これも医師に確認の上で使用するようにしましょう。また、「低出力レーザー治療」や「頭皮への注入療法（成長因子など、薬剤の種類による）」なども、内服薬の代わりとなる選択肢として検討できる場合がありますが、これらの効果や安全性についても医師とよく相談する必要があります。さらに、生活習慣の改善（バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理、禁煙など）は、妊活とAGA対策の両方にとって有益です。医師のアドバイスを真摯に受け止め、パートナーとよく話し合い、安心して妊活とAGA対策に取り組める方法を見つけていくことが大切です。