薄毛治療について調べていると「男性ホルモンを抑える薬」という表現を目にすることがありこれが「女性ホルモンを増やすこと」と同じ意味だと誤解している人が少なくありません。しかし現在医療機関で処方されているAGA治療薬(フィナステリドやデュタステリド)と女性ホルモン剤は作用機序も目的も全く異なる別物です。AGA治療薬の役割は男性ホルモンそのものを無くすことではなくテストステロンが薄毛の原因物質である悪玉ホルモンDHTに変換されるのを防ぐことです。つまりピンポイントで「薄毛になるスイッチ」だけを押させないようにする守りの薬であり体内の男性ホルモンの総量やバランスを大きく崩すものではありません。そのため筋肉が落ちたり胸が膨らんだりといった身体の女性化を引き起こすことなく髪の毛だけを守ることができるのです。一方で女性ホルモン剤を男性が服用するということは体内に本来少ないはずのホルモンを強制的に外部から大量投入することを意味します。これは「薄毛スイッチ」を押させないだけでなく体全体のシステムを女性化させる方向へ書き換えてしまう行為です。例えるならAGA治療薬が「雨漏りしている箇所の屋根だけを修理する」のに対し女性ホルモン剤の投与は「家全体の構造を全く別の形にリフォームしてしまう」ようなものです。当然ながら後者の方が体への負担もリスクも桁違いに大きくなります。医師がAGA治療において女性ホルモン剤を処方しない理由はここにあります。効果と副作用のバランスを考えたときAGA治療薬の方が圧倒的に安全で効率的だからです。ネット上の都市伝説や極端な体験談に惑わされず科学的根拠に基づいた治療法を選択することが大切です。男性としての機能を維持したまま髪を取り戻すことができるのが現代医学の進歩でありわざわざ危険な道を選ぶ必要はどこにもないのです。薄毛の原因が単なる遺伝なのかそれともホルモンバランスの乱れによるものなのかを知ることは適切な対策を選ぶ上で非常に重要です。特に現代社会はストレスや不規則な生活によって自律神経やホルモンバランスを崩しやすい環境にあります。病院で血液検査を受けるのが確実ですがまずは日常の兆候からセルフチェックを行ってみましょう。例えば最近理由もなくイライラしたり落ち込んだりすることが増えていませんか。睡眠の質が悪く朝起きても疲れが取れていないと感じることはありませんか。これらは自律神経の乱れを示すサインでありホルモンバランスにも影響を与えます。また性欲の減退や朝立ちの回数が減ったと感じる場合は男性ホルモンの分泌量が低下している可能性があります。逆に肌が急に脂っぽくなったりニキビが増えたり体毛が濃くなったりした場合は男性ホルモンの作用が過剰になっているかホルモンバランスが崩れて皮脂分泌のコントロールが効かなくなっている可能性があります。さらに体温調節がうまくいかず急にほてったり汗をかいたりするのも更年期障害の初期症状かもしれません。